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VRが生活を変える!?娯楽だけでなく医療や教育にも活用

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VRは様々なメディアや企業が取り入れ始め、2016年には一般向けにも発売され「VR元年」とも言われています。ゲームやイベントで頭に大きい機械をつけて映像を見るものといったイメージが強いのではないでしょうか。
実際、私もVRでジェットコースター体験をしたことがありますが、かなり高画質で実際にアトラクションに乗っているかのような臨場感と迫力がありました。

好きなゲームの世界に入り込んだかのような体験ができたら、楽しいこと間違いなしですよね。
また、VRを装着して自宅にいながらお店にいるような感覚で買い物できるサービスもあります。
忙しいサラリーマンや主婦には、ありがたいサービスですよね。
VRはこういったゲームやバーチャル体験だけにとどまらず、すでに教育医療の現場でその技術が使用され始めています。

そこで、今回はVRがどのように医療・教育で活用されているのかご紹介します。

VRとは

そもそもVRってなに?という方へ簡単に説明していきます。
VRはVirtual Realityの略称で仮想現実ともいい、コンピューターグラフィックなどの技術を用いて、実際に存在していない空間やものを理工学的に作り出すことを指します。
現在は、VR上の物に触ることは難しいですが、将来的には触れた感覚や香りなども感じることができるようになるかもしれません。

VRは、PlayStation、Sony、HCTなど多くのメーカーが開発・販売しており、その形や機能も様々です。
世界規模で見ると、VR市場は2022年までに70%以上の成長が見込まれるとリサーチ会社IDC Japan株式会社が発表し、その市場規模はなんと約22.9兆円に達するとのこと。

すごいですよね。それくらい将来性・多様性のあるコンテンツだと言えます。
そして、現在積極的に取り入れていこうとされている分野に「医療」「教育」が挙げられます。

医療

ITや科学の発展によって、医療の質の向上や治療技術の進歩が進んでいます。
そこにVRの技術を投入することで、以下の効果が期待できます。

医療現場のVR導入のメリット

医師や歯科医師の手助けとなり、より正確な治療が実現できる

ここ数年の間で、ロボットアームを使用した繊細な手術が浸透してきていますが、そこでは内視鏡画像を見ながら行われます。
内視鏡画像では、2Dの限られた範囲の情報しか得られないため、手術時間がどうしてもかかってしまうのです。また、2Dのため正確な奥行きや位置が把握しづらく、他の臓器を損傷させてしまうリスクも。患者さんにとっても負担・不安の原因になりますよね。

ですが、そこにVR画像を用いることで立体的に内臓を把握し、より正確に治療を行うことができます。
さらに手術を数人体制で行う際、VR画像上で「ここを縫合します」「この部位を切開してください」など、より具体的に指示を出すことも可能になるのです。
若手の医師も画像を見ながらであれば分かりやすく、ベテランの医師の指示を確実に理解できます。

名医のカンに頼らなくても同じ治療が提供できる

世の中には名医と呼ばれる人がいます。その人にかかれば、同じ手術内容でもなぜか痛みが少ない、手術跡が綺麗に治癒するなどよく聞く話ですよね。
名医の「カン」は、言葉にして伝えづらいため他の医師と共有が難しいもの。そこで、VRの技術を利用し名医の手術を立体的に映像化し分析を行うことで情報の共有が図れます。

他の医師がその手術をバーチャル体験することで、自分には持っていなかった技術・方法を習得することが可能になります。名医が行っていた効果的な手術の方法が誰でも再現でき、患者さんに提供できるようになるのです。

患者さんへの治療の説明がより具体的で分かりやすくなる

VRの技術は患者さんにとってもメリットがあります。
患者さんは、病気が分かった時点でこれからどうなるのかとても不安ですよね。さらに、手術を受けるとなるとその精神的負担は計り知れません。
患者さんへの手術・治療の説明が分かりやすいものであれば、精神的負担の軽減につながります。VR映像を用いることで、紙面上では難しく感じることも大まかな流れやその方法を理解しやすくなります。

患者さんの身体的・精神的負担の軽減

「痛み」は、患者さんが感じるストレスの上位に上がります。その痛みの軽減にもVRが役に立つとのこと。

幻肢痛という、事故や病気で手や足の切断をした人が切断して存在しない部分の痛みを感じることがあります。これは脳に存在している身体(手足)の地図が書き換わってしまい、幻肢(切断してしまった部分が存在するかのように感じられる現象)を自らの意志で動かすことができないことが幻肢痛を引き起こす要因ではないかと考えられています。
そのため、VR映像で自ら幻肢を動かしているような疑似体験をすることで、痛みを和らげることができたという研究結果がでています。

diamond.jp


さらに、注射の痛みや不安をVRで軽減したという研究も。予防接種を受ける子どもに、VRの海の画像を見せながら注射を行ったところ、痛みと不安が緩和されました。
VRで身体的・精神的苦痛の軽減ができれば、患者さんにとって大きなメリットになります。

医学教育での活用

医療現場だけでなく、医師や看護師の医療者育成の際にもVRは活躍してくれます。
授業の中で、体の仕組みや臓器の動きは紙面上での説明がほとんどです。
臓器が動いている様子は立体的に捉えることができませんでした。しかし技術の進歩により、心臓の動きや電気信号の流れ、血流などを立体的な映像で学ぶことができるようになってきています。

さらに、シミュレーションで「この施術でここの血流が変化する」など“試してみる”ことができます。人の体で“試す”ことはできませんが、VRであれば色々な手技を試すことが可能になるのです。
今以上に、医療職者の技術の向上が期待できるのではないでしょうか。

vrinside.jp

教育

子供たちへの教育は、その子の将来にとっても日本の今後においても非常に重要です。
教育の方法も、教科書からiPadなどのタブレット端末を使用するなど少しずつ変化を遂げています。
そして、このVRも教育の世界で活用されつつあります。

教育現場へのVR導入のメリット

子供達の興味を引き立てる

VRでは、歴史や生物・天体などの授業で、その時代の空間にいるような体験や空や宇宙を見ながら学習することができます。
歴史上の人物に、VR上で会えるようなコンテンツも作成されています。

私たち大人でも体験してみたいと思う内容ですよね。
仮想体験をすることで、苦手な分野もVRを通して興味を持つことができそうです。

bunshun.jp

国内にいながら異文化交流

小学校から英語の授業が必須科目になったことに加え、インターネットの普及・IT技術の進歩により、国と国との距離がぐんと近くなりました。
言語学習ももちろん重要ですが、世界には様々な文化があり、その違いを尊重しあうことを教えることも大切な教育です。
VRを使うことで、教室にいながら海外に行き、その国の文化を疑似体験することもできます。
また、その国の子供とVR上でコミュニケーションをとれる日もくるかもしれませんね。

技術職の危険な作業シミュレーション

義務教育だけでなく、技術職系の学校にもVR導入が検討されています。
刃物や危険な薬品を扱う技術の練習時など、万が一ミスした時に危険を伴う場合もありますよね。そのため、VRでシミュレーションを行い、準備を十分に行ってから実践練習に移行することで、安全に学ぶことができます。

今後の課題

教育や医療の現場でVRを利用するメリットをお話ししてきました。
しかし、まだまだ浸透するのに時間がかかります。
今後の課題としては、

  • どの内容・技術をVRに落とし込めば効果があるのかを検討する必要がある
  • ヘッドマウントディスプレイ(頭に付けてVR映像を映す機械)の性能アップと軽量化
  • VR導入の費用がまだ高いため、予算の問題(特に教育の現場)
  • VR画像・動画の正確さの追求(特に医療現場)
  • 使用する医療職者と教師へのVR活用の指導
  • AIとの連携による情報のビックデータ化

などが挙げられます。

いかがでしたか?
まだまだVRが抱える課題は多いですが、近い将来はVRがあって当たり前の世界なってくると思います。
この新しい技術で、多くの人の命を救うことができるようになったり、新しい教育方法のあり方が誕生したり今後が楽しみですよね。
是非、今後のVR成長や発展に注目してみてください。

 

コラム執筆者

f:id:Money_Clip:20181016175609j:plainしまづ@看護師ライター
現役看護師でありながらFP資格も保有。看護師として働く中でお金の知識がないと、時に自分や大切な家族の生活を脅かしてしまうことを知る。金融、医療の記事執筆を中心に活動し、確かで役に立つ情報をお届けすることをモットーとしている。