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不動産投資の基本!初心者が見るべき「グロス」「ネット」とは

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最近では、資産家や投資家だけでなく会社員も不動産投資を始める人が増えてきました。投資による収入源を増やすことで、リストラや会社倒産、想定できない事故などで収入が0になってしまうというリスクを回避することもできます。しかし、何も知識がない状態で安易に不動産を購入し、多額のローンを残して後悔する投資初心者も多いです。

投資家であっても会社員であっても、不動産投資を行う際の基本的な知識は把握しておくべきですよね。そこで今回は、不動産投資を始めるにあたって必ず耳にする「グロス」「ネット」について解説していきます。投資物件を選ぶ判断材料の1つであり、今後計画的に堅実な投資を行う目安にもなります。初心者の方でも分りやすいように説明していきますので、最後までお付き合いいただけたら幸いです。

利回りとは

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グロス・ネットは、別名「表面利回り・実質利回り」と呼ばれます。この利回りとは一体何なのでしょうか?利回りという言葉は不動産に限らず投資全般でよく使われますが、「投資した金額に対する1年間の収益率」のことを指しています。

具体的に説明すると、

100万円で投資信託の商品を購入し1年間運用するとします。
1年後、投資したお金が120万円まで増えていました。
この場合だと、1年で20万円の収益があったので(20万円÷100万円)×100=20
つまり利回り20%ということになります。


ちなみに一番身近な利回りは、多くの方が所持している銀行普通預金口座の0.001%でしょうか。
利回り0.001%で100万円を1年間運用すると、10円プラスになるという計算です。普通預金に預入していても、減るリスクは無い分ほとんどと言っていいほど増えません。
利回りの大きさによってリスクも比例してくるので、自身のスタイルにあった利回りを選び金銭的にも精神的にも無理のない投資をするのがオススメです。

不動産投資では基本的に2つの利回りを選択の判断材料にしています。
それでは、グロス・ネットについて説明していきますね。

グロス/表面利回り

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グロスとは、単純に年間の家賃収入÷物件の購入価格で求められるざっくりとした利回りのことです。表面利回りとも呼ばれています。

例えば、

物件価格6000万円、年間家賃収入300万円とすると(300万円÷6000万円)×100=5
表面利回り年間5%の物件ということです。


それぞれの物件には、物件価格・築年数・間取り・構造・家賃などの情報をまとめたプロフィールがあります。それにも利回りが記載されていますが、そのほとんどはこの表面利回りです。
簡単に計算でき、大まかに利回りを把握できるので使いやすいのです。
ただし、実際にかかるコストなどは無視した計算のため、利回りが高いから買いだ!低いから安心だ!という判断は危険です。必ず、ネット(実質利回り)も計算して比較する必要があります。

計算式

グロス【表面利回り】:年間家賃収入÷不動産価格=グロス
ネット【実質利回り】:{年間家賃収入−支出(コスト)}÷物件購入価格=ネット


後ほど具体例と一緒に説明していきます。

不動産投資にかかるコスト

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不動産を購入した時にかかるコスト(出費)はどのようなものがあると思いますか?

ローン返済

実費で一括購入できる方はあまり関係がないかもしれません。
しかし、一般的には金融機関からお金を借りて購入すると思います。その際、「金利」がかかってきますよね。借りているお金+金利を月々返済していきます。

管理費

マンションなどの物件では、専用部分(購入した部屋)・共有部分(エントランスやエレベーラーなど)とあります。その共有部分の清掃・修理・点検・電気代などにかかる費用のことです。

税金等の諸費用

不動産を購入した後にかかるコストとして忘れてはいけないのが税金です。
購入して1度だけ支払う不動産取得税や固定資産税・都市計画税がかかってきます。不動産取得税の存在を知らない方に通知が来て、なんだこれは!とびっくりするケースが意外に多いようです。

火災・地震保険料

日本は災害大国とも言われるくらい、水害や地震が多いですよね。
不動産を購入する際はほとんどの方がこの保険に加入します。これも不動産を維持するコストに含めましょう。

修繕費

物件も年数が経つと、壊れていたり、もろくなっていたりして修理が必要になります。そのため、国で耐用年数(大体これくらいは持つよね、という目安)が設けられています。
どのような素材で建てられたによっても、耐用年数は変わりますので、確認しておきましょう。
購入の選択肢に入っている物件が、ある程度年数が経っているものであれば購入してすぐに修理する箇所が出てくる可能性もありますよね。

また建物全体としては、あらかじめ「長期修繕計画」というものが作られていて、定期的に修繕が行われるようになっています。
基本的には修繕積立金でまかないますが、金額が大きい場合それぞれ所有している部屋の設備の修理は実費ということもありますので、利益が出た分から修繕費として使えるお金を準備することも費用かもしれません。

空室損失費用

現在その部屋に入居者がいても引越しなどで空室になるリスクがあります。
空室になった場合は、家賃収入が入らないため実費でローン返済費用や管理費などを支払わなければなりません。これを空室損失費用と言います。

以上、不動産投資をするにあたってかかる主なコストをご紹介しました。
こうしてみると、不動産を購入してから定期的にかかる費用があることがわかりますよね。そのため、表面利回りだけでなく実質利回りを自分で計算し、余裕を持ったプランを組む必要があるのです。

修繕費・空室損失費用は購入してからでないと分からない部分もあり、正確に数値として算出することが難しいです。
今は、修繕費や空室損失費用など購入したらこのようなコストがかかることもあるんだな、というくらいの理解でいいと思います。それ以外の、購入前に把握できるコストを実質利回りの計算に含めるだけでもかなり実際の利回りに近いものをシュミレーションすることが可能です。

ネット/実質利回り

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それでは、ネットの計算方法をご説明していきます。

計算式

グロス【表面利回り】:年間家賃収入÷不動産価格=グロス
ネット【実質利回り】:{年間家賃収入−支出(コスト)}÷物件購入価格=ネット


例えば、

物件価格600万円・家賃収入5万円/月・管理費+修繕積立金1万円/月とします。
表面利回りを出すと、
5万円×12=60万円・・・年間家賃収入
(60万円÷600万円)×100=10% ・・・表面利回り


それでは、実質利回りを出してみましょう。

(5万円-1万円)×12=48万円・・・年間家賃収入
(48万円÷600万円)×100=8%・・・実質利回り


グロスとネットでは2%の差が出ました。
今回の例では分かりやすいように、コストが管理費・修繕積立金のみで計算していますが、実際には先にあげた費用が発生するので表面利回りよりもと低い利回りが出る場合もあります。
投資用不動産を選ぶ際に、実質利回りを計算して比較する必要があるという意味を理解していただけたでしょうか?修繕費や不動産取得税は毎年かかるものではないため、その年によってこのネットは変動してきます。

ちなみに物件購入価格には、物件そのものの価格だけでなく購入時に必要となった印紙代・登記費用・仲介手数料等を含めての計算となります。印紙代や登記費用・仲介手数料は意外とかかりますので、ローンを借りる時にこれらを含めて金額を検討してくださいね。

基本的に実質利回りは、自分で計算するものです。しかし、どのくらいの費用がかかりそうかなどは正直不動産初心者には難しいところもあります。
それぞれどのくらい費用がかかるか分からない方は、不動産会社に質問してみるのもいいと思います。私自身、不動産投資は初めてで周囲にも経験者がいなかったので、恥を捨てて不動産屋さんにわからないことを質問させていただきました。
丁寧に説明していただけて、不安なく投資を始めることができたので、ぜひ勇気を持って聞いてみていただきたいと思います。

いかがでしたか?
物件を紹介されて利回りがいいから!と理由で考えずに購入してしまうと後から後悔してしまうこともあります。もちろん、不動産の投資方法によっては利回りの高い物件をあえて狙って運用をする人もいますので、利回りが高い=悪いということではありません。
それぞれの不動産オーナーの投資手法や考え方にあったものを選んでいただきたいと思います。
グロス・ネットがどんなものかを知っておくだけで、これから物件を選択する際の判断材料になります。決断してこれから不動産投資を始めようと思っているあなたに、少しでもこの記事がお役に立てたら幸いです。

 

コラム執筆者

f:id:Money_Clip:20181016175609j:plainしまづ@看護師ライター
現役看護師でありながらFP資格も保有。看護師として働く中でお金の知識がないと、時に自分や大切な家族の生活を脅かしてしまうことを知る。金融、医療の記事執筆を中心に活動し、確かで役に立つ情報をお届けすることをモットーとしている。