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知っておいて損はない!約10年サイクルで起きる金融危機とは?

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FRBは6月13日のFOMCにおいて利上げをすることを発表した上、年内にあと2回の利上げに前向きな発言をしていた。
利上げが行われると必然的にドル高円安となる(下記で説明)が、金融危機が約10年サイクルで起きていることもあり、超円高になる可能性がある。為替はドル円の交換レートのみを指しているのではなく、ユーロやポンドなど様々な通貨がある。リスクオフの場面においては安全通貨である円やドルが相対的に高くなりやすいということだ。

輸出によって利益を享受している日本にとって超円高の再来は避けたいところだ。また、金融危機が発生することで預金封鎖を招き兼ねないこともある。
今回は米国が利上げすることによる日本への影響や、約10年サイクルで起きている金融危機に関してご紹介していく。

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利上げとは?日本に与える影響は?

利上げとは米国の中央銀行が政策金利を引き上げることであり、これに伴いアメリカドルを保有する人が増加する。金利が高い通貨を保有しない理由がどこにもないことから、ドル高円安になるという極めて単純な流れである。

では何故利上げを行うのか。理由として挙げられるのは「物価の安定」と「景気悪化への備え」の2つとなる。低金利状態を放置したままでは、再度バブルが起こり得る可能性が高まる上、今後景気が悪化した際に金利を引き下げることが出来なくなる。それらの需要と供給を調整するためにFRBは利上げを行うと提言しているのだ。

利上げが日本に与える影響はどのようなものがあるだろうか。仕事、プライベート共に海外には縁がないから関係ないと捉えている方は考え方を改めて欲しい。

世界の株式会社のほとんどは資金調達を行い事業展開をしている。利上げにより金利が上がるということは返済額が増えるということに繋がるため、実質的に業績の悪化が懸念される。
日本企業がアメリカの企業を買収していた場合、金利が上昇した分連結最終損益がマイナスに転じる。マイナス分が右肩上がりに増えれば増える程日本企業へのダメージは増大し、最悪の場合商品の値上げや社員の給料削減、リストラなどの措置を取らざるを得ない場合も有り得る。これは利上げの影響を受ける企業だけではなく取引先にも影響してくるため、日本国民全員に関係のある話である。

デメリットを挙げたが、もちろんメリットもある。ドル高になるということは円安になるということ。これにより日本の輸出企業にとってはプラスになる。

約10年サイクルで起きている金融危機とは?

  • 1987年 ブラックマンデー
  • 1997年 アジア通貨危機
  • 2008年 リーマンショック

このように約10年おきに金融危機が起きている。これまでの流れを元に、2017年に金融危機が起こるのではとの推測もあった中2018年を迎えた。2018年の半ばを迎えた今も尚金融危機へのリスクが懸念されており、世界の名だたる投資家であるウォーレン・バフェット氏、ジョージ・ソロス氏共に「株価が既に天井」だと判断している。

www.bloomberg.co.jp

これまでに起きた金融危機を簡単にご紹介

ではここでこれまでに起きた金融危機を簡単にご紹介していく。まず1987年に起きた「ブラックマンデー」と名付けられた金融危機。これは1987年10月19日(月曜日)にニューヨーク証券取引所を発端に発生した「史上最大規模の株価大暴落」である。NYダウ平均株価の終値が前週末より508ドルの暴落、下落率は22.6%という数値だった。ブラックマンデーと名付けられた金融危機は、1つの大きな原因ではなく3つの小さな要因が集約したことが引き金だと言われている。

続いて1997年に起きた「アジア通貨危機」。1997年7月よりタイを中心に始まった、アジア各国の急激な通貨下落現象である。これにより日系企業に多額な為替差損をもたらしたことで知られている。

2008年のリーマンショックは記憶に新しい方が多いことだろう。これはニューヨークの大手投資銀行だった「リーマン・ブラザーズ」が経営破綻したことによる一連の経済パニック現象だ。

また、直近では2016年にドイツ銀行が破綻寸前になっていた。金融危機に陥ったわけではないが、危うく金融危機にさらされていた。ドイツ銀行の件は、トランプ大統領が米大統領選で当選したことで株価が上昇し破産の危機を避けることができた。

急激な円高の可能性もあり得る通貨危機

通貨危機は世界的に伝染する性質を持っている上、それが金融危機に繋がるリスクも大きい。円高は安価に輸入や対外投資を行うことができるため、円高に期待している企業や国民がいることも確かである。
ただ、日本は世界屈指の「加工貿易国」である。原材料の輸入・加工を施し、形にして輸出するというサイクルを主に行っている。ということは、日本にとって原価が下がったとしても買い取ってくれる海外企業が減少することにも繋がる。
1ドル100円だったドルが1ドル50など急激な円高になってしまった場合はどうなるだろう。これまで輸入していた価格の2倍の値段で日本から購入しなくてはならないことになる。となると、日本製品を買い控えすることは目に見えているため、日本国内の景気が悪くなってしまう。

1970年頃ドル円が30円代でそこから右肩上がりに上昇し続け1995年には110円近くまで上昇した。そこから乱高下を繰り返し2011年~2012年の間は80円を切り70円代後半だった。日本は超円高時代を経験してきているのだ。

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金融危機によって預金封鎖になる可能性もある

金融危機に直面した際、状況にもよるが日本の財政状況が更に悪化することになれば、日本国民の預金を封鎖することがあるかもしれない。

且つて日本も1度預金封鎖を経験している。それは1946年2月17日のことだ。新円への切り替えと称し、突如として預金が封鎖された。預金が封鎖された当時、新円のみを1日あたり世帯主が300円、家族が100円のみしか出金することができず、それ以上預金していた人物のお金は全て政府に飲み込まれてしまったのだ。

当時の初任給は400円~500円程度と言われていたので、お金の価値を現代で表すと100円あたり5万円程度。最大でも1日あたり15万円程度の出金しか許されなかったのだ。また、1946年3月には「財産税」を導入。これは財産所有額が10万円を超える国民に対し、25%~90%の課税を行うというものだ。預金封鎖が行われた上、財産を所持しているだけで税金が課せられてしまうというこれ以上ない屈辱を味わっていたのだ。

預金封鎖が起きてしまう前に出来ること

預金封鎖が再び起きてしまうかどうかは正直分からない。もう起きないと論じている人もいれば再び起きると語る人もいる。我々に出来るのは最大限のリスクを取ることであるため、最悪の事態が起きてしまう前に対策を講じておくことが必要不可欠となる。

現代だからこそ出来る対策の一例だが、「ビットコインを保有しておく」と良いだろう。2013年3月16日に預金が封鎖されたキプロス。1946年の日本と同じく預金が封鎖されてしまった上、日本で財産税が導入されたのと全く同じである「預金税」が課せられたのだ。この時キプロス国民の中にはビットコインを保有していた人がいたため生活に困らなかった人もいた。更に預金封鎖中であってもビットコインを現金にかえて出金することが出来たとのこと。

toyokeizai.net


これは前もって現金をビットコインに変えていたからこそ実現したことであり、いざ預金封鎖に直面した後では時すでに遅い。約10年サイクルで世界的な金融危機が起きている今、何が起こるか分からない世の中を生き抜いていくためにも前もって現金以外の決済手段を持っておくことが先決なのではないだろうか。
ただ、リスクオフの場面で買われる円とは異なりまだまだ相場が安定していないのも事実だ。自国の預金が封鎖されたと同時にビットコインの価格が1BIT=1万円になってしまっても何らおかしくはない。

また、約10年毎に金融危機が起きているとは言えども、起きないことも有り得る。そういった際に気になるのはやはりビットコインの価格である。価格の上下動が激しい場合でも、万が一のことを考慮して円以外の資産を保有していたい、という方はビットコインの保有をおすすめする。

 

 

コラム執筆者

f:id:Money_Clip:20180405174056j:plain武田 宏輔/フリーライター
食品会社での勤務を経てフリーランスとして独立。現在は数多くのセミナーや本で培ったライティングスキルを活かし、金融関連のフリーライターとして活動する傍ら、ファンド投資や為替取引等で資産運用を行っている。