Money Clip

お金に関するニュースをクリップ!

解約時に愕然?知らないこと怖い、毎月分配型投資信託の落とし穴

f:id:Money_Clip:20180620141158j:plain

投資信託を運用していて「元本が減っている!」と解約時に愕然としても、後の祭。どうしようもないのが現実です。定期的に届く通知書も、確認しなければ何の意味もありません。

毎月分配型投資信託の仕組みを知ることで、「どういったことに気をつければいいのか?」「毎月分配型投資信託は自分に合った投資方法なのか?」など、いろいろなことが見えてきます。
何も知らないまま、「毎月決まったお金が振り込まれる」「お小遣いみたい」といったイメージだけで毎月分配型投資信託をはじめるのは、実はとても危険なことなのです。
後悔しないためにも、「毎月分配型投資信託」について詳しくみていきましょう。

毎月分配型投資信託の仕組みをわかりやすくみてみよう!

毎月分配型投資信託に限らず、細かいことまで把握しようとすると、どうしても難しい言葉や内容に遭遇してしまいます。
そこで、ここでは、毎月分配型投資信託の仕組みを大まかにわかりやすく説明したいと思います。
まず、投資信託という概念から簡単にみてみましょう。

投資信託とは?

1,000円で投資信託の商品、例えばAという商品を購入したとしましょう。
すると、1,000円=Aとなります。

この段階だと、お菓子や文房具、電化製品などを購入した状態と同じです。
お菓子を購入した場合は食べるでしょうし、文房具や電化製品は使用します。
しかし、Aの場合は、「Aという商品を返すので預けたお金を返して下さい」という権利を購入するイメージです。

預けたお金は「元本」と呼ばれ、全額返ってくることもあれば、減ることもあります。
投資信託の商品を購入することができるのは金融機関ですが、預けたお金を少しでも多く返せるよう頑張るのは、「運用会社」と呼ばれる組織です。

この運用会社が、預けたお金を少しでも多く返せるよう頑張ることを「運用」と言います。
運用でAの価値が上がれば、1,000円=A+100円などというイメージになり、運用でAの価値が下がれば、1,000円=A-100円というようなイメージになります。
つまり、運用会社に運用してもらうために、Aという商品を購入するのです。


運用するときには、景気や世界情勢などいろいろな条件が絡んできます。
もし、預けたお金を1円でも減らしたくない場合は、投資信託だけでなく、投資自体するべきではありません。

毎月分配型投資信託とは?

名称の通り、「毎月分配がある」のが毎月分配型投資信託です。
1,000円で毎月分配型投資信託のAという商品を購入した場合、「預けたお金を返して下さい」という権利をそのまま持ちながら、毎月お金を受け取ることができます。
毎月振り込まれるお金が「分配金」と呼ばれるものです。

同じ毎月分配型投資信託の商品でも、

  1. 利子と配当収入のみを還元
  2. 利子と配当収入と値上がり益を還元
  3. 利子と配当収入、値上がり益の他、元本を削って支払う

といった3パターンに分かれます。

値上がり益というのは、Aを買ったときよりもAの価値が上がっていて、価値が上がったタイミングで売却した場合に得られる利益のことを言います。
2のパターンは、値上がり益を還元する商品です。そのため、利子と配当収入のみしか還元しない商品と比べ、運用成果が下がってしまう恐れがあります。
3のパターンは、「毎月分配金も貰えてラッキー」だと思っていたら、実は元本が減っていたという恐れのある毎月分配型投資信託です。
毎月分配型投資信託の商品を購入しようとするとき、どのパターンの商品を購入しようとしているのか、きちんと確認する必要があるといえるでしょう。

また、毎月分配型投資信託の説明でよく出てくる「分配金」という言葉ですが、分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)の2種類があり注意が必要です。
普通分配金と元本払戻金(特別分配金)とは、一体どのようなものなのでしょうか?

普通分配金と元本払戻金(特別分配金)の違い

普通分配金と元本払戻金(特別分配金)は、同じ「分配金」でも、それぞれまったく質の異なった分配金です。

元本払戻金

元本払戻金は、少し前まで特別分配金と呼ばれていました。しかし、分配金という言葉がついていることで、利益と勘違いしてしまう人が多く、今では「元本払戻金」と呼ばれています。
元本払戻金は、利益ではなく元本を削って支払っているものです。
つまり、1,000円=Aではなくなっているということです。
1,000円=A-10円という具合に、元本払戻金が支払われるたびに、元本が減っていくというイメージです。

元本が減っていくということは、「Aという商品を返すので預けたお金を返して下さい」という手続きをしたとき、1,000円が50円になっている可能性もあるのです。

次に、税金についてです。
元本払戻金は、予定していた分配金を支払うことができない場合にのみ、元本を削って分配金が支払われます。Aの価値が下がり損をしている状況で、分配金を支払っている状態です。
このため、元本払戻金の部分は非課税となります。
つまり、1,000円=A-10円で「10円」の部分が元本払戻金の場合、10円に対しては税金がかからないということになります。

普通分配金

運用の収益に基づいた分配金のことを「普通分配金」と言います。
こちらの分配金を貰ったときには、課税の対象になり、税率は今のところ「20.315%」となっています。
イメージとしては、プラスの分配金ということになります。そのため、税金がかかってくるのです。

定期的に届く通知には必ず目を通そう!

投資信託などをはじめると、運用状況が定期的に通知されます。
通知は郵送されてくるのですが、この通知に、元本や分配金の種類などが記載されています。
ただ、こういった通知に目を通さない方も多く、定期的なチェックをしなかったために置かれている状況に気づかず預けていた元金が驚くほど減っているというケースも少なくありません。

分配金を元金から払い出されてしまうことにより、値上がりしたときに期待できたであろう利益分についても損をすることになってしまいます。
わかりやすく説明すると、100円の基準価格のものを1,000円分購入した場合、基準価格が110円になれば、1,100円となり、100円分が利益となります。
しかし、もしも、100円の基準価格のものを1,000円分購入したが、分配金などで元金の一部が払い出され、元金が900円になっていたとしたら、例え基準価格が110円になったとしても、990円にしかならず、利益は90円分になるということです。

大切な資産を守るためにも、わからないことは商品を購入した金融機関に尋ねるなどし、しっかりと状況を把握するようにしましょう。

お得な投資制度がないか、確認してみよう

ここ数年、日本は特に資産運用に力を入れています。
そのため、NISAやジュニアNISA、つみたてNISAなど、たくさんの投資方法が選べるようになりました。NISAを利用することで、課税されることなく運用益を受け取ることができます。

ただし、損益通算ができないといったデメリットもあります。
どういった投資方法が合っているのかを検討しつつ、お得な投資制度がないか、最新の情報を探ってみましょう。また、わからないことは積極的に調べたり尋ねたりしながら資産運用をおこなうことが大切です。

news.yahoo.co.jp

毎月分配型投資の解約時に愕然としないために

「毎月決まったお金が振り込まれる」「まるでお小遣いが入ってくるような感覚」などの言葉を鵜呑みにし、毎月分配型投資信託をはじめる方も少なくありません。
もちろん毎月分配型投資信託は、毎月分配金が支払われます。
ただ、商品によっては、自分自身のお金(元本)から支払われるものもあり、注意が必要です。

毎月分配型投資信託にも、利子と配当金のみを還元するものと、利子と配当金の他に値上がり益を還元するもの、利子・配当金・値上がり益の還元だけでなく元本を削って分配金を支払う3パターンがあります。
解約時に「元本が減っている!」などと驚愕しないためには、利子と配当金のみを還元するパターンの毎月分配型投資信託がお奨めです。
また、定期的に届く通知にもしっかりと目を通し、元金や分配金についても把握しておきましょう。

gendai.ismedia.jp

 

 

コラム執筆者

f:id:Money_Clip:20180523134604p:plain山内 良子/コンサルティング・ライター
金融系や資産運用系の記事を得意とするが、旅行、不動産、住まい、美容関連、小説などジャンルは幅広い。情報量があふれている現代で、「何を選択するか」はとても重要。幅広い知識を生かしつつ入念な下調べをおこない、読者の選択に役立つ記事の執筆を心がけている。