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米雇用統計を終えたドル円の展望!6月の終値を予測!

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6月は決算中間期にあたる企業が多く、相場の転換点になることが多い。2017年6月の始値が110.97円、終値が112.35円と円安で終えた中、2018年6月の始値は108.8円と昨年よりも円高な幕開けをした。

下記で述べる欧州の政治リスクが意識され急転直下でリスクが後退するなど、ドル円相場の動きとしては行って来いの状況の中、米雇用統計が好調な結果だったことを受け、再びドルが買われ上昇した。本記事では様々な状況を踏まえ6月のドル円の終値を予測していくので是非ご覧いただきたい。

ターニングポイントを元に乱高下しているドル円

始値108.8円から終値109.533円で終えた6月1日。米雇用統計が好調な結果だったことから大きくドルが買われる結果となり、その後もドル買いが続き6月6日にはターニングポイントである110円を突破。直ぐに110円を切るだろうと予測していたが、6日の終値は110.16円とターニングポイントをキープ。翌7日も若干ながらドル買いが続いたが、6日高値である110.26円が意識されたことで利益確定やポジション調整が入り、結果として110円を切る形となった。そこからドル円は一旦調整に入り、下落相場が続いている状況だ。

FOMCでの利上げはほぼ確実視されていることでドルの買いがあったが、今後の利上げペースが積極的になる可能性は若干低いのではないかと筆者自身考えている。
また、先日行われたG7首脳会議において、トランプ大統領が掲げる米国第一主義により世界的な貿易戦争のリスクが高まっていること。共同声明が採択されないままトランプ大統領が早退したことなどが懸念されていることで、安全通貨である円が買われ、円高水準な相場環境となっている。
ただ、ターニングポイントである110円を一度トライしていることや、FOMCを目前に控えていることなども円買いの一因となっていることは間違いないため、イベント前の相場においては上がれば売り、下がれば買いという長い目で待つことが短期トレーダーにとっては重要だ。

6月10日の週は数々のイベントが目白押しでより注意が必要

6月10日の週はFOMCだけでなく、G7の内容やECB理事会、米朝首脳会談、米消費者物価指数の発表など、経済指標で星3レベル(公的機関が発表している物価、金利などの経済状況を数値化したもので、三段階のレベルに分けられる)のイベントが目白押しな為、ドル円は乱高下する可能性が高い。
中でもECBの理事会に関しては、ユーロ圏の金融政策がどうなるのか、それに対しアメリカはどのような金融政策を考えているのかに注目が必要だ。これによりアメリカとユーロの将来的な金利差や政策差が生じ、ドル円相場を動かす原動力となる上、相場の方向性がある程度固まってくる要因にもなる。

info.finance.yahoo.co.jp

ドル円の今後の相場環境は?懸念材料などもご紹介!

FRBが今月のFOMCで追加利上げを実施すれば、政策金利水準がニュージーランドを抜いて先進国で最も高くなる見通しなため、ある程度ドル買が見込まれると見る。
ただ、ドル金利の上昇やドル高は、新興国通貨安を通じて市場の不安定化を招き兼ねない上、円高圧力を高めやすい傾向にある。

また、超低金利による運用難が続く中、機関投資家による為替ヘッジ無しのドル建て債券投資の増加が円安に作用する可能性もある。従って、短期的なドル円の方向性はドル高であるものの、年末にかけては緩やかに下落軌道を辿ると予想している。ドル高が進むほど、リスクオフである円高を誘発する為、ドル円が下落する可能性はより一層高まる。

テクニカル的に見るドル円の相場環境は?

ドル円は1月3日の始値が112.28円、1月8日に113.38円をつけるも、上ヒゲをつけて下落。その後角度のついた下落を続け3月末にはターニングポイントの105円を下回り、104.55円まで下落。そこから戻り110円付近を行ったり来たりという相場環境である。

月足チャートを見ると、ドル円は2015年6月5日に付けた125.85円を皮切りに高値を切り下げ続け下落トレンドが続き、2016年6月24日に100円を割り込み99.08円を付けた。だが、100円近辺でもみ合いが続いた上、2012年の直近安値から引く上昇トレンドラインが意識されたこともあり、再度上昇。
その後直近高値から引く下降トレンドラインが意識されたため、高値を切り下げると同時に安値を切り上げており、月足チャートで見る相場環境はもみ合いといったところだ。RSIを見ても2016年12月辺りから横ばい状態である。

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続いて週足チャートを見ると、2017年はもみ合いの状況だった中、2018年初頭から3月末まで続いた下落相場により安値を切り下げ、一旦は戻したものの直近高値を更新出来ずにいる相場環境だ。

続いて日足チャートだが、6月8日に大きく下ヒゲをつけているため、上にトライする可能性があるものの、イベントを数多く控えていることを考慮すると、どちらに転じてもおかしくない状況である。現状の相場において意識されるポイントは、直近高値である111.38円と、直近安値の108.10円。現在丁度真ん中の辺りを推移している為、上にトライすれば売り、下にトライすれば買いといった状況だ。更に、上にトライした際の陽線の強さ、下にトライした際の陰線の強さなどによって、直近高値or安値を更新する可能性も十分にあり得る。

ドル円の6月期は円高傾向な相場環境

1997年から2017年までのドル円6月期の相場傾向だが、6月1日の始値と6月30日の終値で見ると、円高で終わった回数が12回、円安で終わった回数が9回と、若干ながら円高の方が上回っている。

2013年から2015年にかけては約40円近く上昇する円安相場だったが、6月期に至っては全く反対で円高相場となっていた。また、2007年から2009年にかけて20円程下落した円高相場の中においても、6月期に至っては円安相場となっている。これらのことから、6月期におけるドル円の相場環境は、全体的なトレンドの押し目に値する月になっている傾向が伺える。ただ、年によってはこれらの内容が当てはまらない年もあるため、一概には言えないが参考にすることは出来る。

ここ近年の相場環境的には高値を切り下げ安値が切り上げている為もみ合いといった状況だが、2018年の相場環境においては高値を切り下げながら安値も切り下げている為、円高相場となっている。更に、今後もじわじわと下落していき、直近安値付近である105円の辺りまで目指していきそうな相場環境であることから、上記でご紹介した例年の相場環境を軸に6月の終値を予測する。

筆者が予測するドル円の6月の終値をご紹介!

2018年の相場環境としては、このまま下落し続け、105円近辺で2019年を迎えるのではないかと予測しており、上記(6月期におけるドル円の相場環境は、全体的なトレンドの押し目に値する月になっている傾向)のことを踏まえて6月の終値を予測すると、109.0円~110.5円の間で7月を迎えると見る。これは直近高値である111.38円でサポートされ下落し、なだらかな下降トレンドラインを形成していくという推測の元である。

また、FOMCに関しては利上げが確定的と見られている上、今回の声明で年4回の利上げが行われる示唆があることから、米国経済に関しては好感を持たれている印象。
一方で、G7における米国と他国の溝は埋まらぬままであることから、リスクオフ材料も存在する印象が見受けられる。
また、米国経済は強気な意見が多いことから、どこまで織り込んでいくのかが疑問でもあり、一旦反落したとしてもどこまで下落するかが不透明な部分もある。

イベントを数多く控えている相場環境なため、どちらに転じるかは定かではない上、あくまで筆者の個人的な見解を踏まえたドル円相場の予測なため、参考程度に留めておいていただきたい。

 

 

コラム執筆者

f:id:Money_Clip:20180405174056j:plain武田 宏輔/フリーライター
食品会社での勤務を経てフリーランスとして独立。現在は数多くのセミナーや本で培ったライティングスキルを活かし、金融関連のフリーライターとして活動する傍ら、ファンド投資や為替取引等で資産運用を行っている。