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時代は一億総SNS そこから見えてくるシェアリングエコノミーの可能性

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インターネットが当たり前の生活になってから、もう10年以上が経とうとしています。インターネットが生活インフラとして定着してからというもの、生活環境は大きく変化してきました。それにより、私達の生活もより無駄を省き効率的でシンプルなものが求められるようになってきました。
今回は、生活の変化から人びとの間に生まれている新たな価値観「ミニマリスト」というスタイル、そしてその価値観により生まれている若者世代の「◯◯離れ」、今後のビジネスの要になるであろう日本独自のシェアリングエコノミーの可能性について考えてみたいと思います。

シェアリングエコノミーとはエコ活動

近年、世界中でエコ活動が注目されているのはご存じかと思います。環境を保護し、植物や動物が安心して暮らしていけるように環境問題に全力で対応する国は多く、私たちが住む日本もそのうちのひとつです。
しかし、いくら国が政策を掲げても実際にエコ活動を行うのは自分たち個人。重要なのは、国が掲げる目標ではなく個人が行う積み重ねだったりもします。それでも日本ではモノが溢れ過ぎており不要なモノでも買ってしまう人が後を絶ちません。
要らないモノでも「もしも」を考え買い続けてしまうのは、日本人ならではの行為かもしれませんね。そしてその行為が、廃棄物を増やす原因となり環境を悪化させる要因となっていることに気付いていない方も多いのではないでしょうか?

ですが、これからは「もしも」に備えてモノを買う必要がなくなるかもしれません。それが、近年政府が推進しているビジネスモデル「シェアリングエコノミー」でもあります。これからの時代は「もしもの場合はレンタルをする」という時代が始まりつつあります。

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ミニマリストという新しい価値観

「ミニマリスト」というライフスタイルをご存じでしょうか?「必要最小限なモノだけで暮らす」という最小限主義のライフスタイルです。日本でも多くのメディアで注目されたので、ご存じの方も多いかと思います。
同じような言葉に「シンプリスト」というものがあります。こちらは「要素に単純化を求める」ことですので、厳密にいうと違ってきます。

そもそもミニマリストとは、海外で生まれた価値観です。富裕層がモノを持つことに虚しさを感じ、本当に必要な品質の高いモノだけを厳選して生活をしていったのが起源になっているようです。比較的恵まれている日本の環境は、まさに富裕層に近いともいえます。
ここで勘違いしないで欲しいのは、ミニマリストとは決してモノを買わないということではありません。ミニマリストとは、自分のライフスタイルにおいて必要なモノを厳選し、本当に重要なモノだけで生活をしていくことです。そしてこのライフスタイルは、あまり必要でないモノは買わずにレンタルするというシェアリングエコノミーの価値観に通ずるものがあります。そしてこの考え方こそ、若者世代の価値観に近いといえるのではないでしょうか?

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若者の◯◯離れ=不要なモノ

最近よく聞くのが「若者の◯◯離れ」という言葉です。この言葉について、「向上心がない・夢がない」など大人世代は悪いイメージを持っているかもしれませんが、筆者はそうとは思いません。モノが溢れた生活を普通と思ってしまうのが間違いであり、若者世代は必要か不要かを自己判断でしっかりと考えるようになってきたのだと思います。

実際に、若者世代にSNSでアンケートを取ったときも「必要性がないから購入しない・必要性を感じない」という答えが多く返ってきました。つまり、決して財布の紐が硬くなったのではなく「要らないモノ」がそれだけ増えていたということになります。そうなると難しくなるのがビジネスの世界ですが、この価値観の変化により企業はさらなるクオリティの向上、自社ブランド力の強化に取り組むことになるので、消費者としてはより洗練された製品やサービスを手に取ることができ嬉しい結果になるといえます。

また、「若者の◯◯離れ」について「DeNAトラベル」が実施した調査によると、10代から70代の男女が選んだ「若者の◯◯離れ」の1位は「車離れ」(33.0%)、2位に「新聞離れ」(13.2%)、3位は「読書離れ」「結婚離れ」(共に7.9%)となっています。

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「結婚離れ」に関しては個人の事情により変わってきますが、その他のランキング上位はどれもスマートフォンの発達により価値観が下がったといえます。例えば「車離れ」ですが、これは外出をしなくても家の中でさまざまなエンターテインメント(映画、音楽、ゲーム、買い物)を体験することができます。
また、車で出かける場合もアプリなどでレンタカーを気軽に利用できるようになり購入する理由が薄くなりました。2位の「新聞離れ」ですが、これも新聞社が選んだ情報を受け取るのではなく自分が求めている情報を探す時代となっています。また、ニュースもスマートフォンのアプリなどで読むことができるため、世代に関係なく必要とされなくなっています。
そして3位の「読書離れ」についてですが、これもよく問題としてさまざまなメディアに取り上げられています。しかし、実際はそういうイメージが付いているだけで、決して若者が「読書離れ」しているとは一概に言えません。メディアや出版社によっては、新刊だけを指して本を読まないとするデータも多く、その中に電子書籍が入っていない場合もあります。

このことから、決して若者はお金がないから離れてしまったということではなく、価値観が時代によって変わっただけということになります。そして多くのビジネスは既存のスタイルが合わなくなってきているのを認め、新しい価値観に合わせて変化していく必要があります。例えば「車離れ」の対策ですが、これは若者向けにメーカー側が共同所有を推奨してみるのも良いかもしれません。
知らない方も多いかもしれませんが、車の共同所有は法的に認められています。つまり、友人間でのカーシェアリングをするわけです。2位と3位の「新聞離れ」「読書離れ」ですが、さまざまな事情から難しいところもあると思いますが、紙に拘らず電子書籍をメインにする段階にきているのではないでしょうか?

欲しいモノがない時代だからこそシェアをする

話しはシェアリングエコノミーに戻ります。欲しいモノがなくなってきている若者世代、そんな若者世代の価値観に合うビジネスモデルがシェアリングエコノミーといえます。そして、そのシェアリングエコノミーを語るときに外せないのがSNSの存在です。

シェアリングエコノミーを利用する場合に、最も心配されているのは「安心して利用できるか・信頼できる相手か」だと思います。ビジネスとして成功しているシェアリングエコノミーに「Air bnb」というサービスがあります。これは、使用していない部屋や空き家を所有者から一時レンタルするサービスです。アメリカ発のビジネスですが、今や全世界192カ国にまで展開しシェアリングエコノミービジネスとして大成功といえる存在です。
この「Air bnb」が成功した理由に、SNSの存在が大きかったといえます。このサービスを利用するには、Facebookアカウントを紐づけすることが重要になってきます。これにより、利用者・提供者の書き込みを閲覧することができるので、その人の人間性を事前に確認することができ双方にとって安心して利用することができます。

口コミを大切にする日本人

このように、シェアリングエコノミーとSNSはそれだけ密接な関係性があるといえます。なにより、日本人の特徴として初めて何かを買ったり利用するときに、身近な人に相談をしたり意見を聞いたりする方が多いかと思います。これは、若者世代が最も重点を置いているSNSムラ社会でも同じようなことが起こります。
インターネットの不特定多数の利用者の意見よりも、相互フォローのような身内の人間の意見の方が信憑性も上がりますし、利用してみようと思えるからです。

例えば、趣味を利用したシェアリングエコノミーならば、趣味の繋がりが多いといわれているTwitterと連携したサービスなど、そのサービスについてコメントや感想がチェックできるようになれば、信用度は格段に上がると思いますしサービス提供者のクオリティ改善にも役立ちます。さらに信頼度を高めたいならば、LINEと連携するのも良いと思います。反対に、コメントを増やしたいがために匿名性を高くするのは絶対にしてはいけません。このように、これだけSNSと相性が良いといえるシェアリングエコノミー、これからの日本の主要ビジネスになることは間違いありません。

既に日本発のシェアリングエコノミーも存在しており、少しずつですが民泊解禁のように規制緩和が進んできています。日本の都市は、シェアリングエコノミーを実践するスタートアップとして最適な環境といわれています。しかも、日本は海外に比べ安全であり信用レベルもかなり高い国です。
徐々にですが、シェアリングエコノミーが主流になるのは時間の問題といえるでしょう。

 

 

コラム執筆者

f:id:Money_Clip:20180208132702j:plain松本 竜二/フリーライター
不動産営業として勤務の傍ら、フリーランスという働き方を知り退職を決意。ライターとして活躍している先人の著書物を読み漁り、独学と実戦によりライティングスキルや知識を身に付け、IT・ビジネス関連をメインとしたフリーライターとして数々のクライアントからの依頼を請け負い、現在に至る。