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投資信託の選び方と知っておくべき税金のしくみ

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株式や債券、FXにNISAなど段々と普及をみせてきた投資手法。老後貯蓄などのライフプランニングに資産形成は付き物である。
投資には様々な種類があるが、初心者にとって取り組みやすいのが投資信託だ。投資信託は自ら資産運用するのではなく、専門家が代わりに株式・債券等へ投資運用してくれる金融商品である。要は投資のプロを信じて資産を託すといった投資手法なのだが、ここでは投資信託の選び方や税金について確認してみたい。

投資信託のしくみ

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出典:toushin.or.jp


投資信託の特長として、世界のさまざまな投資対象に少額から分散投資できることがある。多くの投資家からお金を集めるので、1つのファンドとしては大きな資金となる。
その資金を利用して、さまざまな投資先で運用を行う。よって、1人あたりの出資が少額であっても、分散投資が効率よくできるのが特徴だ。投資信託は積み立て投資にも、最適な金融商品であるといえる。
しかし、運用は必ずしも利益が発生するとは限らない。投資信託の損益は、各投資家の出資額に応じた損益を割り振るため、元本保障がないので投資リスクもあることを忘れてはいけない。

投資信託の選び方

投資信託に投資する場合、個別の商品を選んではいけない。
自分の資産を国内株式、外国株式(先進国株式と新興国株式に分ける)、国内債券、国内不動産、外国債券といった資産クラスの、何処にどの程度を投資するのかを決めてから個別の投資信託商品を選ぶべきだ。これをアセットアロケーション(資産配分)といって投資におけるリスクを低減する基本的な考え方である。

国内と先進国の債券利回りが低い現状から、リスクを取ってもいいと思う資産の50%を国内株式に、50%を先進国株式に投資するのがいいだろう。よって、資産クラス別に何にいくら投資するのかを自分で把握しながら投資するべきだ。
そして、資産クラス毎に投資する商品を選ぶことになるが、ファンドを選択する際には、広い範囲の運用会社から選ぶことが原則だ。

信託報酬は投資対象や運用の方法により異なるが、1%以内が目安といわれている。なぜなら、定期預金の金利で1%以上のものはなく、仮に100万円の投資信託の商品を運用すると1年で1万円にもなる。日経225やTOPIXに連動する日本株のインデックスファンドでは0.5%程度だ。
そして、購入する際にかかる販売手数料にも注目すべきで、最近では販売手数料がゼロのノーロードという商品も販売されている。ただし、販売手数料が無料でも運用管理費や解約手数料などに掛かるコストが高い場合もあるので注意しよう。

投資信託の残高を表す純資産の総額もファンド選びのポイントとなる。純資産の総額は50億円が目安といわれている。純資産の総額が高い水準で推移している投資信託を選ぶべきだ。なぜなら、純資産総額が多いと、ファンドマネージャーが自由に資金を動かすことができ、安定した運用が可能になるからだ。

おすすめのファンド

初心者には、インデックスファンドがお勧めだ。インデックスファンドとは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)など、特定の株価指数(インデックス)の値動きに連動する運用成果を狙う投資信託のことをいう。インデックスファンドの中でも、おすすめなのが、ニッセイ日経225インデックスファンドという商品だ。

www.nam.co.jp


日経平均株価は、新聞やニュースでリアルタイムに流れており、変動を管理し易い。ニッセイ日経225インデックスファンドは、日経平均株価に連動した投資成果を目指すファンドだ。ニッセイ日経225インデックスファンドは、信託報酬も0.2625%と業界でも最安の水準で、販売手数料も無料となっている。

投資信託の税金

投資信託の利益は、分配金・売却益・解約益・償還差益の4種類(分配金以外は譲渡損益)で課税対象だ。

 

所得・課税区分
税率
確定申告
譲渡損益
(売却益・解約益・償還益)
譲渡所得
20.315%
特定口座(源泉徴収あり)⇒不要
一般口座(源泉徴収なし)⇒必要
分配金
利子所得(公社債投資信託)
配当所得(株式投資信託)
20.315%
不要
※総合課税で配当控除を受ける場合必要


投資信託を、売却(買取請求)または解約、投資家へ満期返還(償還)した場合、「譲渡所得」として扱われる。
譲渡所得は、申告分離課税として20.315%(復興特別所得税を含む)の税金がかかる。原則、確定申告が必要だが、源泉徴収ありの特定口座を利用している場合は申告不要となる。

売却(買取請求)または解約における譲渡損益の計算式

売却約定代金-取得費-売却時手数料

また、投資信託の分配金にかかる税金について確認する。まず、投資信託の分配金には、普通分配金と特別分配金の2種類がある。
普通分配金とは、分配金が出た後の基準価額が購入時の価額を上回って支払われるものだ。投資家にとって、その分配金は収益であるため課税される。
特別分配金とは、分配金が出た後の基準価額が購入時の価額を下回って支払われるものだ。投資家にとって、元本の一部が払い戻されたものなので、税金は課せられない。

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出典:sbisec.co.jp


投資信託の分配金にかかる税金は、株式投資信託の場合「配当所得」、公社債投資信託の場合「利子所得」に区分され、20.315%(復興特別所得税を含む)がかかる。分配金における税金は、受取時に源泉徴収されているため確定申告は原則不要となる。
また、投資信託を売却して損失が出た場合に、損益通算と譲渡損失の繰越控除の制度を利用して税金を取り戻せるため確定申告は重要である。(特定口座を選択した場合でも、譲渡損失を適用するには確定申告が必要)

  • 損益通算:分配金からあらかじめ源泉徴収された過納分が翌年に還付
  • 譲渡損失:損失分を翌年から最長3年の譲渡所得(利益)と相殺
www.daiwa.jp
allabout.co.jp


投資信託には様々な商品があり、運用している証券会社は多い。特に長期間で運用する場合、手数料などのコストを安くすることは大事だ。また税金も課せられ、株式投資信託と公社債投資信託で扱いが異なり、場合によっては確定申告も必要となるため専門家に運用を託すと言えど、制度や仕組みを把握しておくべきだ。

 

コラム執筆者

f:id:Money_Clip:20170119115649j:plain 藤崎 徹(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所勤務を経て、上場企業にて内部統制コンサルティング業務に携わる。現在は資格学校にて日商簿記試験対策・経理実務講座・税法実務講座と、FP継続研修講座にて財務分析や決算書セミナーを担当。
<保有資格> AFP、CFP科目(タックス)、日商簿記1級、税理士会計科目